INTERVIEWインタビュー
カスタマーエクスペリエンスとは?ヘリ予約サイトの立ち上げで知った、CXの価値
CX Design Team Manager
福栄 祐吾
ヘリコプターの予約サイト運営や、空を使った新しい移動手段を生み出す取り組みなど、移動にまつわるサービスを幅広く手がけるAirX。
ヘリコプターの遊覧・移動を、お客様にとってより良いものにするカスタマーエクスペリエンス担当を募集しています!
カスタマーエクスペリエンス(以下・CX)とはどのような仕事なのでしょうか。CXマネージャーの福栄さんに、CXの業務内容、やりがい、これからのことについて、お話を伺います。
お客様との接点を持ちながら、その体験をプランニングしていく
カスタマーエクスペリエンスってどういう意味なんですか?
サービスに関わる体験のすべてを、良くする仕事です!AirXがお客様に提供するのは、乗り物の機能としてだけのヘリコプター遊覧・移動だけではなく、その前後の体験までを商品だと考えています。
「ヘリコプターで移動したから、1日をこんな風に有効活用できた」「ヘリコプターを使って、素晴らしい休日を過ごせた」というような感想を持っていただくことが、AirXの目指すゴールなんです。
お客様との接点を持ちながら、その体験をプランニングしていくのが、カスタマーエクスペリエンスの仕事です。伝わりますか?
なるほど。わかるようで、わからないような……。具体的にはどんなことをしているんでしょう?
まずは、「ヘリコプターという選択肢を選ぶ」という体験を作ります。たとえば、プロポーズのサプライズの手段として、レストランやショーを計画している男性がいるとするよね。いろんな選択肢があるなかで、ヘリコプターという手段を選んでもらう。ここからCXは始まっているんです。
マーケティング的な要素もあるんですね!
そうですね。選んでもらうところもだし、予約画面で日付やプランをポチッと押してもらう瞬間も、お客様はサービスを体験していると考えてる。だから、マーケチームや開発チームともこまめに連携して、体験の改善をしています。
関わるメンバーが多岐にわたるポジションですね。
お客様、社内のメンバー、運航会社など、いろんな人たちと関わりますね。また、ここでいうお客様は予約をしてくれた人だけではないんですよ。予約をしなくても問い合わせをしてくれたら、お客様としてカウントしています。質問に丁寧に答えてあげたり、商品をわかりやすくご説明する。「小さないい体験」の積み上げが、フライト当日の感動的な体験につながっていると思うので。
準備期間とか予約するまでのプロセスをプランニングし、快適な時間を過ごしていたけるよう心がけています。
プランニング力が求められそうな仕事ですね。具体的な仕事内容はどういったものになるのでしょうか?
お客様からの問い合わせやフライト準備などの窓口業務、フライト当日の現場の対応がメインですね。予約サイトに掲載されているプランをお申し込みいただくお客様もいれば、出発地と目的地と日程をご指定いただく、ヘリコプターチャーターをお申し込みいただくお客様もいます。
さらに、「サプライズがしたい」「プロポーズなのでお祝いをしたい」というようなご要望をいただくこともあるので、花束やお酒の手配をすることもありますね。
また、ヘリコプターはまだ一般的なサービスではないからこそ、使い方のイメージを明確に持っているお客様は多くありません。移動時間から逆算して、ヘリポートまでの行き方や、着陸場所から最終目的地までの行き方などを考慮したプランをご提案しています。かなり、日本の観光地に詳しくなれますよ!
気配りや先回り力が鍛えられそうですね。ヘリコプター予約って、どこにもノウハウがないと思うんですけど、CX業務の雛形はどのようにして作り上げていったのでしょう?
まだ出来上がってないですね(笑)
いまでも、創業者含め、誰も経験したことがないイレギュラーな業務がほとんどです。
お客様からのご相談は多岐にわたるし、業界の暗黙知のようなものもまだ全てを理解しきれている訳ではないんです。まだ出来上がってないですね(笑)
AirXにジョインする前はどのような働き方をしていたのですか?
新卒で入社したウェディング会社で、プランナーとして働いていました。イチから結婚式を作っていく仕事だと思っていたのですが、スタートアップで働くようになってから、自分がいかに枠にハマった仕事しかしてこなかったかを痛感しましたね。
ルールもないなか、わからないことづくしで仕事をしていくことに、入社当初はストレスを感じることもありました。仕事の意味や、お客様に対して発揮できている価値を見いだすことも、かなり苦戦していました。
だから、入社して1年くらいの間は、ヘリコプターの乗り物としての機能を果たすための提案をするだけで精一杯だったんです。
でも、お客様と関わるうちにいろんな気づきを得ました。徐々に、移動手段以上の価値をご提供するためにはどうしたらいいかという、思考になってきて、今に至ります。
そうなんですね。CXへの考え方が変わったきっかけなどがあったのでしょうか?
とあるリピーターさんとの出会いはかなり印象に残っていますね。
海外からのお客様で、はじめてのご依頼は、成田空港から東京都内への移動でした。
当時は立ち上げ期で、ヘリコプターを成田空港に停めるための申請もしていない状態。そこからさまざまな手配を経て、お客様をアテンドすることができました。
(▲慣れない問い合わせに困惑していた福栄の再現)
よくよく聞いてみると、そのお客様は以前からいろんな航空会社のヘリを使ってきたそうなんです。海外から国際線で10時間のフライトを経て、2時間かけて都内を移動するのは体力的に厳しいものがありますよね。だから、日本ではよくヘリコプターを使っているのだそう。はじめてAirXをご利用いただいてからというもの、サービス内容を大変気に入ってくださって、リピーターとして定着してくださいました。
それまでは、お客様がなぜヘリコプターを使うのかという「理由」について深く考えることはありませんでした。しかし改めて、移動に対するペインやサービスをご利用いただいている理由を伺い、私自身の意識も大きく変わっていったと思います。
お客さんの要望に先回りして応えるためのプランニングスキルが磨かれたなと思います。
提案以前に、お客様を理解することが大切なのですね。最後に、CXはどのような人に向いている職業だと思いますか?
人の気持ちになって考えることができる人、臨機応変な対応ができる人に、向いていると思います。CX業務には成功事例はあっても、正解はありません。一緒に素晴らしい体験を作る仲間を、募集しています!